2006年1月27日@ETIC.オフィス

今回は、プロジェクトパートナーであるサントリー次世代研究所の清木研究員から、研究所で取り組んだ「若者のワークスタイル調査」について発表いただき、それをきっかけに話し合った。

 

 現在の若者を調査していて、一番今までの価値観が変わっていると思われたのが、将来像。いい会社に入って…という価値観が変わってきている。趣味を仕事にしている人がステキだという考え方や、スペシャリスト志向、職人志向の人が増えてきた。そこから「若者のワークスタイル調査」に取り組んだ。
 対象は3年以上働いている方(3年くらい働かないと見えてこないのではないかということから)。インタビュー調査のまとめは、「U35世代〜僕と仕事のビミョーな関係」という書籍にまとめて出版している。 

「ワークスタイルによるタイプ別分類」

タイプA:リスクをとってハードルを高くして挑戦している

タイプB:仕事が好きだから、休みが少なくてもいい。10年で一人前という目標。10年間頑張ると手に職がついて独立できる。組織をキャリアアップの舞台と捉えている。クリエイターは人の反応がやりがいを感じる。専門職はスキルを積み上げている感じがしてくる。結果、モチベーションが保てる。ただし、ゴールはなく、仕事の奥深さにおもしろさを感じている。

タイプC:普通のサラリーマン。U35の本の中心となった人たち。後悔、やり残し感。もっと自分に合う仕事があるはずという幻想。ここにはない、違うところにある。しかし何かを見つけているわけではなく、自分探しのモラトリアム。30まで。30以降は転職しにくくなる。自分はどのレベルで終わってしまうかが見えてしまう。仕事はプライベートのためにあるというような割り切りを感じていたり、会社への不満(リストラの対象、利益が還元されない、面倒を見てくれないことへの危機感)があり、ロイヤリティーの低下。 社内の事情に詳しい企業内職人を目指す人と、安易に起業家を目指そうとしている人もいる。

タイプD:モーレツ型。スケールメリット、規模の大きさが満足感。上司への期待にこたえたり、組織に依存したりしている。転職の選択肢はあまりなく、期待に沿って昇進していくことに満足感を感じている。ただ、仕事中心の自分になっており、バランスをとれていないことに不安を感じている。

 タイプCが一番元気がなく、U35世代の本の主たる対象とした。しかし、その中にも、前向きに仕事をしている人もいる(タイプC’)。自分の人生を生きるために働くという目的がある。自分がキャリアをアップするためにここで働いているという目的がある。多様な人と触れている。仕事を好きといえる人。

 この結果を踏まえて、現在、ワークスタイル調査2を行なっている。
 資格専門職の人を対象に、どういうことがモチベーションになっているかを調べている。資格があれば安心という気持ちでとっていたり、サラリーマンであることに不安でとる人が多い。福祉系の介護士を目指している人も増えてきている。福祉に感しては、いいイメージを抱いている人がいるが、人と接するということは大変であり、ドラマ的なことはほとんど起きない。資格はスタートである。母親から「手に職」ということを刷り込まれて資格を目指す人も多い。母親からの影響もやはり大きい。

 調査をして、考えすぎて動き出せない人が非常に多い、と感じた。「このためにこれをやる」という風に直線的に考える人が多いが、そんな簡単ではないのではないか。
資格を持つ人も同様で、資格の勉強は大変だったので、「これだけ頑張れれば仕事もできる」という風に頑張りの比較の軸としていた。取れなかったことも考えてしまうと、不安であった。

 

「サラリーマンは企業に選ばれたという一面があり、同じ会社の社員の中でも、希望通りの会社に入ったのかどうかで違いが出るのではないか。」

「会社を自分で選んだらいいが、会社に選ばれた場合にミスマッチも起こりうる。広告代理店にもタイプCの人がたくさんいる。」

「父から教わった「人の3つのモチベーション」。父は転職経験者。「お金がもらえる、仕事がたのしい、一緒働いていて楽しい」の3つ。タイプCはそれぞれが低いレベルで保たれているのではないか。」

「広告代理店に入り、3年で退職し起業しようと考えていたが、会社に入ったら給与が高いし、面白い人が多く、このまま行ってしまいそうになった。ニュースになるような仕事ではないが、与えられた仕事をこなすことも全然アリだと思えてしまう。入社時には意欲的なのに、5年目に結婚、7年目に家買ってとしている間に、漫然にやめられなくなってしまっている。結果的に、自分は退職してベンチャーに移ったのだが。」

「今は、家庭をもって・・・ということにも、少し前の世代のような幸せ感はないのでは。」

「20代若手サラリーマンだけでなく30代も、働くことへのギャップを感じていう人がいる。夫も不満を言っている。働いていると今の状況が肌身で分かっている。」

「30代は10年前とくらべて仕事量が10倍になっているという話がある。上の世代とは仕事の内容が変化しているのに、新入社員が入ってこないため、その層に負担がかかる。」

「障害者関連の事業をやりたいと考えてきて、「起業しなければならない」という気持ちだったが、障害者の就職支援、採用コンサルティングの会社に出会い、やりたいことができる環境があればよいと思って就職した。そのような場があることは幸せだと思う。  社長が社風を大切にしており、嫌なことはやらない社風。」

 
まじめに考えすぎる人が多い?

「働くこと、仕事をまじめに捉えすぎるのもいけない部分があるのではないか。兄がフランス人の方と結婚した。昇進したら奥さんや家族に怒られた。夏休みがなかったら働く意味がないのではないか。
ETIC.の周囲の人は好きなことを仕事にしたい、ベンチャーに行きたいという志向だが、ストレスをすごい溜め込んでしまっている人もいて、病んでしまうこともある。だから、仕事をすべてにしなくてもいいのではないか。
やりたいことは「見つける」より、「出会う」ぐらいの方がいいのでは。」

「今の若者はすごく真剣に考えていると思う。考え込むくらい。考えこみすぎて、就活にいけない人がいる。特にコースに乗ってきた人はそう。自己分析しても、何も重大な決断を一回もしたことないから、何も出てこない。今したいことはないのか?悩んでいる人ほど考えこんでしまっている。やっぱり失敗したくないし、いい子でいたい。とりあえずいい子でいたい。傷つきたくない。」

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