ゲスト:平賀一樹さん
株式会社NTTドコモ 社会環境推進部 CSRコミュニケーション担当

障害者の声を携帯電話の開発に活かす仕組みをつくる!

 自分がドコモで取り組んでいることは、開発に必要ならくらくホンの改善機能のマーケティング調査を慶応大生、ビューネット神奈川(視覚障害者団体)と実施し、らくらくホンの開発者と視覚障害者との意見交換会をプロデュースしたことと、会社の仕組みとして障害者の意見をデータ化し、そのデータの背景を読み込むことでニーズを明確にしていくことです。
  ユーザーの声は丁寧に把握する必要があり、例えば、「ボタンを大きくしてほしい」という声は、実は「凹凸を明確にしてほしい」ということを求めているのかもしれません。自分の仕事は、携帯電話の開発の中に障害者の意見を活かすことを会社の仕組みとしていくことです。

外部の人の声を受け止めることが大切という気付き

 僕は、ドコモ入社10年目になります。僕は、ドコモの最初の中途採用社員なんです。
  当時の大星会長が「ドコモはこれから大きくなるので、いろいろな人が入る必要がある。よって会社を雑種にすべきだ」という考えで、中途採用が実施され、わたしはドコモに応募したのです。
  入社して最初は新潟支店で営業をし、衛星電話のマーケットを調査した。携帯電話の販売については、東京都内の競争には勝てない。よって、新潟支店が独自で都内支店よりも多く販売できる商品を売り、支店として表彰されたいという思いがありました。そのときから常にニッチな市場に興味を持っていました。2000年に東京に来て、大学向けの携帯電話ビジネスを考える部署に配属されました。そこで、大学をまわっていたのですが、ある時、慶応大学SFCの大学生たちが、携帯のマーケティング調査の結果をサイトで公開していることを知りました。その調査した結果を、ドコモの若者施策の業務担当者にプレゼンしてもらったのです。マーケティングを専門とする桑原研究室の学生たちでしたので、内容がとても充実していて、「マーケティングをきちんと勉強している人たちの視点は重要だ」と感じました。どうしても、会社でマーケティングをしてもバイアスがかかりがちになります。よってデータをストレートに読むことの大切さを知りました。

視覚障害者にとっての携帯の意味に気付き、自分の中にミッションが生まれた

 2001年9月に、音声ガイド機能を搭載した「らくらくホン P601es」が発売されました。大星さんの「高齢者に優しい携帯を」という意見からつくられたもので、これが大星さんの最後の主な仕事になったものです。ある時、横浜盲学校の生徒が、らくらくホンを欲しいという連絡が入り、大学などの営業の担当として盲学校で販売会を実施しました。
  その時、横浜盲学校の生徒の生徒が、「普通の子はみんな携帯をもっている。これでみんなと一緒だ」という声に強く心を打たれました。そして、この体験は一つの大きな転機になったのです。
  それから盲学校の方の話を聞いていく中で、この人たちは障害という個性をもつ人達だ、ということが心からわかりました。さらに、視覚障害者は操作性や素材の手触りなどに一番関心があり、詳しいという特長があることも気付きました。
  同時に、障害者の方が利用できる携帯電話を開発することで、今後の高齢化社会に事業を大きく発展させることができる、これは会社としてやらなければならないことだと考えるようになりました。

 2001年12月に、ドコモ、横浜盲学校、富士通で意見交換会を開催しました。携帯端末をつくっている富士通に参加を依頼したところ、デザイン、ソフト、ハードの設計など5人が参加してくれました。意見交換を重ねていき、2003年には社内の開発の人も来てくれました。  

 

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